自販機に思うこと
館内に飲料の自販機を設置している温浴施設は非常に多いのですが、時折この自販機の缶ジュースやペットボトルが普通の価格よりも割高に設定されているのを見かけます。
右の写真の自販機は、ある健康ランドに置かれていたものですが、通常の缶飲料が150円に設定されていました。
こういった価格設定は温浴施設に限らず、利用中は他に選択肢がないような施設でも見られますが、提供している商品は街中にある自販機と何ら変わらないのですから、どうしても
「なぜこのジュースは普通より高いのか?」
という疑問が湧いてきます。
例えば高い山の上にある自販機なら、「きっと運搬が大変なんだろうなぁ。」といった納得もできるのですが…。
通常の価格設定では、自販機飲料を一本売って得られる利益はわずかです。しかし客数の多い温浴施設では一日に何百本も売れますので、価格が10円、20円違うと相当な利益差になってきます。その気持ちは分からないでもないのですが、本当にそこで儲けてしまっていいんでしょうか。
高い価格に設定されている自販機を見たお客様は、文句を言わないにしても、おそらく
「あれ?この自販機は他に選択肢がないと思ってボッタクリ料金が設定されてる → コノ店ハ、ズルイゾ。」
と感じている可能性があります。
自販機の価格設定は、多くのお客様の目に触れ、また誰もが通常の価格を知っているものです。この分かりやすい部分で、お客様との信頼関係をいとも簡単に傷つけてしまってはいないでしょうか。
商圏という限られたマーケットの中で集客し続けなければならない温浴施設の経営は、リピート客によって成り立っています。開店当初はほとんど新規客ですが、いずれほとんどのお客様がリピート客になっていきます。
しかしリピート客といっても、競合店の出現など、何かのきっかけで自店に来なくなってしまう可能性は常にあるのです。
リピート客の中でも、滅多なことでは離れない強固な関係になったお客様のことを「信者客」と呼びますが、信者客とは、言い換えるとその企業の経営姿勢やコンセプトに心から共鳴しているお客様のことです。
ボッタクリ料金の自販機があったら、そんな信頼関係は望むべくもないでしょう。
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