本物だけが生き残った
高校時代の同級生が高校のすぐ近くに居酒屋を開業したとのことで、連休中でもあり、久しぶりに懐かしいメンバーと飲み会をやろうということになって、大泉学園駅(東京都練馬区)に行ってきました。
西武池袋線に乗るのも、大泉学園駅で下車するのも久しぶりでしたが、再開発などで街の様子がすっかり変わってしまっていることに懐かしさよりも驚きを感じました。
待ち合わせ時間よりも少し早く着いたので、周辺を散歩したのですが、授業をサボって行ったゲームセンターや喫茶店も、ほとんどが違う店になっています。
十代の頃はなぜか喫茶店のマッチを集める趣味があり、数百軒もの喫茶店に行ったものですが、その後喫茶店業界も様変わりし、ドトールやスターバックスなどのコーヒーチェーンが全盛となる一方、普通の喫茶店は多くの店が閉店してしまいました。
寂しいことですが、二十数年間という年月は一軒の店の寿命どころか、ひとつの業界のライフサイクルが一巡するのに充分すぎる時間なのです。
当時行った数多くの喫茶店の中でも最高峰の店のひとつと思っていた店が大泉学園駅南口にあったCafe BIOTでした。もしかしたらBIOTだけは残っているんじゃないか?そんな気がして店のあった場所を訪ねてみると…あったのです!周りの様子は変わってしまいましたが昔と同じ場所で変わらずに営業していたのです。
思わず中に入ると、驚いたことに何もかもが昔のままでした。こだわりの珈琲とケーキの味も値段も、内装も、お洒落なマスターと上品な奥様も。生意気な高校生だった私のこともちゃんと憶えて頂いていて、積もる話をたくさんしている間にあっという間に時間が過ぎ、飲み会の待ち合わせ時間になってしまいました。
また来る約束をしてBIOTを後にしながら思ったのは、「一番大きな店も、駅前の一等地にあった店も、多店舗展開していた店も、皆時代の変化とともに消えて行き、本物を追求した店だけが残っていた」ということです。このことはあらためて私に大切なことを教えてくれたように思います。
温浴業界の人と話をしていると、しばしば「岩盤浴の次には何が流行るんでしょうか?」といった質問を受けることがあります。経営する上で、時代の変化を見極めて自らを変革させ、時流に適応しつづけることも大切です。しかしもっと大切なことは、時代に左右されない本物を追求することなのではないでしょうか。
【Cafe BIOT】
東京都練馬区東大泉5-40-27 TEL:03-3925-7020(木曜定休)
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