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2007年5月11日 (金)

「炭酸泉日本一」は過剰コピー?

 実は昨日まで大分県の長湯温泉に行っていて、帰り際に名残を惜しんでひとっ風呂入ってきたばかりなのですが、その長湯温泉が「日本一の炭酸泉」という表現は日本一の根拠が不明確との理由で、コピーを使わないよう県から行政指導を受けたと話題になっています。

この話は「炭酸濃度の数値を見るともっと濃度の濃い温泉が他にあるのに、長湯温泉が日本一と謳うのは不当表示ではないか?」という主旨のクレームがあったことに端を発しているようですが、どうもヘンな話です。

 炭酸飲料を思い浮かべていただければ分かると思いますが、炭酸というのは、湯温が高くなったり、時間の経過、振動などですぐ抜けてしまうものであり、非常に不安定なものです。人工的に炭酸を加えている人工炭酸泉ならともかく、天然の炭酸泉は常に環境の変化にさらされていますから、ある瞬間にある部分の炭酸濃度が何ppmだったかを騒ぎ立ててもあまり意味はないのではないでしょうか。

 長湯温泉の源泉は30度~40度以上と入浴に適した高温の温泉であり、飽和レベルの炭酸が溶け込んでいることは間違いなく、さらにナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄分などのミネラルが豊富に含まれており、それを全ての入浴施設が源泉掛け流しで提供しています。実際に入浴してみればすぐに分かることですが、素晴らしい泉質です。

このような泉質(30度を越える高温で豊富な炭酸と土類イオンを含んだ)の天然炭酸泉が湧出する温泉地は日本一どころか世界的にみても稀少で、ドイツのバートクロツィンゲン(長湯温泉のある直入町と姉妹都市提携)などわずかしかないのです。

 泉質はもちろんのこと、源泉数、湧出量、入浴施設の数などから見ても世界に誇れる素晴らしい温泉地がこの日本にあるというのに、一連の不当表示事件や入浴剤添加事件と同列であるかのような議論は、無意味なのではないかと思うのです。

皆様の冷静なご判断を願うばかりです。

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長湯温泉にて(2006/12/25)

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