岩盤浴ブーム沈静化?
「じゃあ道端に寝っころがってる酔っ払いはどうなるんだ。」
「そんなことを言い出したら、公園のベンチも電車の吊り革も不衛生極まりないぞ!」
…というのが、昨年秋に巻き起こった岩盤浴バッシングの時に感じていた私の本音でした。
週刊誌で次々と衛生問題が指摘され、「岩盤浴は不潔で危険」というマイナスイメージが一気に広がっていくことに、温浴業界の発展を願う者として反発を覚えたのです。
岩盤浴は着衣のまま横になっているだけなのですから、お風呂のように裸で浴槽につかり、時には目や口にもお湯が入る可能性を考える必要はないわけで、公衆浴場のような高度な衛生管理を求めるのはいささか過剰反応なのではないのか?と思ったのです。
現実に衛生管理に問題のある施設が存在していたことも事実で、もちろんそれで良いと言っているわけではありません。ただ無菌室状態でなければ許されない、とまで過激に考える必要はないのではないか、ということなのです。
しかし、そんな思いも空しく、岩盤浴ブームは今かなり沈静化しつつあるようです。
情報サイト岩盤浴情報館によれば、現在の施設数は6月27日時点で1,437店舗となっており、メルマガ週刊温浴ビジネス・キャッチアップ 2006/08/16号でご紹介した時点から10ヶ月で413店舗も増えていますが、最近弊社によせられるのは岩盤浴撤退後の空き店舗情報ばかりです。ブームの勢いに乗って出店したものの、相当数の店舗が業績不振に陥り、閉店を余儀なくされているようなのです。
週刊誌のバッシングだけが原因ではなく、マーケットや競合環境を考慮しない無計画な出店による業績不振や、設備的な問題を抱えて営業を断念するケースもあるでしょう。
また地域によっては保健所の指導内容が必要以上に厳しくなっている傾向があり、そのことも岩盤浴マーケットの拡大を抑制する一因となっている気がします。
以前書いたことを繰り返しますが、岩盤浴は従来の温浴施設(お風呂やサウナ)が対応できなかったニーズ(低温発汗性、プライベート性、コミュニティ性など)を開拓し、新しい入浴習慣を提供する可能性をもった温浴設備なのです。
今までは急成長の陰でややもすると軽視されてきた「安全衛生管理」「長期メンテナンス性」「最適な温度と湿度のバランス」「お客様の快適性」といった要素をもう一度きちんと見直し、日本が生んだ新しい温浴文化のひとつとして健全に発展していって欲しいと願っています。
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