源泉底入れ底出し方式とは
一昨日オープンした「長湯温泉 湯処ゆの花」の浴槽には、オーナーさんのご要望と設計を担当したアクア・プランニングの中村さんの工夫によって、天然温泉のかけ流しを最高の鮮度で提供するための新しい仕掛けがありますので、ご紹介したいと思います。
一般的にかけ流し温泉の浴槽は吐水口が水面上にあり、そこから新しいお湯が浴槽に注ぎ込まれます。この方法だと、お湯が注がれる様子がわかって、見た目は良いのですが、泉質によっては劣化が早まる可能性があります。
特に湯処ゆの花の源泉に(炭酸水素塩泉)に含まれる炭酸成分は、炭酸飲料を想像していただければ分ると思いますが、振動で抜けやすいものです。また鉄分等は空気に触れることで酸化が進んでしまいます。
そこで、湯処ゆの花では、新湯の注入口を浴槽の底面に設け、新しい温泉をそっと静かに供給しています。これによって湧出した温泉成分を損なうことなく、新鮮な温泉に入浴することが可能となったのです。
また、かけ流し温泉の浴槽からの排水は、通常オーバーフローによって行われますが、温度の高い新湯は水面に行くため、新湯をすぐにオーバーフローさせてしまうこととなり、逆に古いお湯はいつまでも底面に滞留してしまう可能性があります。
これに対して湯処ゆの花の排水は底面からサイホン式でお湯を排水しているため、かけ流しの温泉は常に新鮮な状態に保たれているのです。
この底入れ底出し方式を採用した結果、しばらく人が入浴しないでいると、温泉成分がお湯の表面で薄い氷のようにパリパリに固まるという、今までなかった現象が見られるようになりました。あらためて長湯温泉の泉質のすごさを感じさせられます。
ちなみに、「底入れ底出し方式」というのは私のその場の思いつきのネーミングです。もうちょっと洒落たネーミングを、と思っていたのですが…。
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