為さねば成らぬ何事も
最近明るいニュースが少ないようなので、ちょっと良い話をご紹介します。
公衆浴場法には都道府県ごとに施行条例というものがあって、同じ法律でも実際の運用は地方によって微妙に異なっています。家族風呂や男女混浴の解釈しかり、レジオネラ菌対策しかりですが、近年急速に普及した岩盤浴についてもその条例や運用はいろいろです。
昨年からある地方で日帰り温泉の開業のお手伝いをしていますが、そこでは特に岩盤浴に対する規制が厳しく、もし県の指導をそのまま受け入れた設計にすると、顧客満足を損ねたり、現実には機能しない設備を設置しなければならないような状況でした。
設計を担当する中村さんが何度も交渉しましたが、担当者からは「条例がそうなっている以上、従ってもらうしかない。」とケンもホロロな回答でいくら頑張っても埒が明きません。
怒ってみたところで、担当者としては条例を正しく運用するのが仕事ですから仕方ありません。
設計の工夫でもどうにもならず、どこをどう考えても現実にそぐわない条例の方がおかしい!と思ったので、作戦を変えて他県の条例との比較表を作成し、議員さんから県議会に条例改正を諮ってもらおう、ということになったのが去年の夏のことでした。
そして12月県議会。公衆浴場法施行条例の改正議案が、原案通り可決されたのです。
これで晴れて思い通りの設計にすることができるようになりました。
当初は法律を変えようなんて気は毛頭ありませんでしたが、追い込まれるといろいろな発想が出てくるものです。
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」とはこういうことを言うのか、と思った出来事でした。
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