温泉の純化(3)
「純化」という言葉で辞書を引くと、
1.まじりけを除いて純粋にすること。また、邪心などをなくすこと。醇化。「不純物を除いて成分を―する」「精神を―する」
2.複雑なものを単純にすること。単純化。
とあります。
私が温泉に対してこの言葉を使ったのは、温泉もそろそろ次の時代に入りつつあると感じているからです。
■温浴技術は発展途上
新鮮な野菜としなびた野菜の違いは食べてみればすぐにわかります。都会のスーパーで売られている見た目キレイだけど弱々しい野菜と、田舎の道端で売られている元気な野菜もぜんぜん別物です。
昔は流通が発達していなかったし、農業生産技術も素朴なものでしたので、地元で獲れた元気な野菜を当たり前に食べることができたのに、今はそうではなくなってしまいました。
そうなってはじめて、産直や朝獲れ、有機無農薬の価値に気付く。
それと同じように、同じ温泉でも良い状態と悪い状態は明らかに違っているし、そのことに気付く消費者が増えてきているのです。
日本で水道水を塩素殺菌するようになって約1世紀。そして1950年代に大型温浴施設が登場していることから、浴槽水の濾過循環や薬剤による殺菌の技術はこの半世紀くらいの間に普及してきたものと考えられます。まだまだ発展途上の未熟な技術でしかありません。
今普及している技術を前提に「温泉入浴とはこういうもの」と考えるのではなく、いかにして最高の状態の温泉を提供するかということに対して、温浴事業に携わる人間がもっと知恵を絞らなければならないと思っています。
(続く)
┘┘────────────────AQUTPAS Inc.
株式会社アクトパス 代表取締役 望月 義尚
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