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コンセプト(concept)

Fujiyama

 最近、ご支援先で「コンセプト」が議題になることが増えています。

 
コンセプト(concept)という外来語は、辞書を引けば「概念」という意味ですが、日本語でコンセプトという言葉を使う時は、「全体を貫く基本的な概念」を表すことが多いようです。
 
ビジネスにおいては、経営環境や経営資源をつぶさに把握した上で「最大限に環境を活かし、強みを発揮する」方法を徹底的に突き詰めます。すると、ひとつのポジティブな概念に行きつく。それがコンセプトであると考えています。
 
あらゆる戦略・戦術は、そのコンセプトから弾けるように一気に導き出されるのです。
 
これは小売業や飲食業などの店づくりにおいては大変重要視されるプロセスですが、温浴ビジネスの場合は、こういったプロセスを経ることなく開業したケースも少なくないようです。
 
それは、温浴ビジネスが「装置=施設・設備の内容」に強い影響を受けるという特性を持っているゆえに、コンセプトは『癒しの空間と充実した施設をお手軽価格で…。』といった汎用性の高いものにとどめ、それよりも完成度の高い業態・施設づくりの方が重視されてきたため、と言ってもよいでしょう。
 
汎用性の高いコンセプトでも充分に集客し、事業が成立していた時代はそれで良かったのだと思います。
 
ところが似たような温浴施設が周辺に何店舗も存在するようになると、汎用性が高いコンセプトは一転して「時間やお金をつかってわざわざ行く理由が特に見当たらない店」ということになり、商圏の縮小や客単価の減少に歯止めがかからなくなります。
 
このままではいけないと、起死回生のリニューアルをする場合でも、再び「有効な新しい集客アイテムは何か」という発想だけで進めてしまうため、多額の費用をかけた割には期待したほどの効果が上がらないという憂き目にあいます。
 
10年前、20年前のことを考えると、経営環境は様変わりしています。これから先はもっと変わっていくでしょう。
 
温浴施設同士の競合だけでなく、国民の年齢別人口構成、交通環境、消費者意識…あらゆることが大きく変化して行く中で、いつまでもコンセプトだけが昔のままで通用する方が不思議なのです。
 
それぞれの温浴施設が徹底的に考え抜き、研ぎ澄まされた唯一無二のコンセプトを構築すべき時機が来ているのだと思います。
 

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