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全量入れ替え方式の入浴体験

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 先日おがわ温泉花和楽の湯のリニューアル工事が完了し、約3週間ぶりにリニューアルオープンしました。

そして源泉全量入れ替え方式を導入した新浴槽に入浴。

12年前の湧出当時から、pH10の強アルカリだけでなく微白濁で硫黄臭がある個性的な源泉であることは理解していましたが、実際の浴槽では安全衛生の観点から濾過循環を行い、塩素殺菌を行っていましたので、加温以外に何も手を加えていない源泉に入るのは初めてでした。

 この新浴槽では常時かけ流しをしています。さらに源泉全量入れ替え方式(定期的に古い湯をすべて排水して湧いたばかりの新湯を一気に投入)を併用することで、最高の鮮度で泉質を楽しんでいただこうという試みです。
 
 実験動画をご覧ください。源泉かけ流しで浴槽と同量の新湯を投入しても、実際には1ターンで4割程度の汚れが残ってしまいます。2ターン、3ターンと新湯投入を続けてもなかなかキレイにならないことがお分かりいただけるかと思います。

 それなら全部排水して入れ替えてしまえばいい、というのが全量入れ替え式の発想です。

実際に入ってみてびっくり。 アルカリ性温泉のツルツル感が増しているだけでなく、色、臭い、湯のとろみ、すべてがまったく別物だったのです。

自分で提案しておきながら言うのもなんですが、ここまで違うとは正直予想していませんでした。

大地の恵みに心から感謝すると同時に、濾過循環と塩素という安全衛生のための技術がいかに温泉本来の力を奪ってしまっていたのかを考えずにはおれません。

 温浴事業経営には、集客、コストコントロール、安全衛生、法令遵守など様々な面からの総合判断が必要であり、源泉に何も手を加えなければそれで良いというほど単純ではありません。

しかし、地球が長い時間をかけて育んだ温泉という資源を大切にし、いかにして最良の状態で提供するのかを謙虚に考え続けることは、温浴事業に携わる者にとって重大な責務であるということに改めて思いを巡らせています。

 

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