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2017年3月の2件の記事

温浴と深部体温(3)

  メルマガ320号「温浴と深部体温(2)」の文末に、「浴室を見ると、変えるべき点が見つかる」と書きました。
 
深部体温アップのための入浴法は、「ぬるめから徐々に熱さに慣らしながら、60分以上長湯すること」です。では、それを実現するための浴場と、今の温浴施設の一般的な浴場は何が違うのでしょうか。
 
そのひとつは、温度差環境です。
 
複数の浴槽があっても、ぬる湯(39度くらい)から熱つ湯(43度くらい)という温度バリエーションを意図的に作り出している温浴施設はあまり多くありません。
 
サウナ室も、多くの場合は1室になっています。
 
これらを見直して、 ぬるめから徐々に熱さに慣らす入浴法を実現できるかどうか。
 
とはいえ、浴室設備の改装となると大きな投資が必要になる可能性がありますから、そう気軽に変更できるものではありません。
 
しかし、工夫次第では改装費用を抑えながらそれなりの温度差のある環境を作り出せる可能性はあります。
 
まず、複数の浴槽があり、循環系統が別々の場合は、温度設定を変更するだけですぐに温度差が実現できるでしょう。
 
複数の浴槽がなくても、浴槽に仕切りを入れて底の方の湯だけが行き来するようにすれば、自然に温度差ができます。このやり方は箱根の天山湯治郷や、松之山温泉のナステビュウ湯の山で見ることができます。
 
サウナも、複数のサウナ室がなくても温度差入浴は可能です。それは、ベンチの高さやストーブとの距離で温度がかなり違っているからです。
 
天井高には余裕があるのにベンチの段が低く、天井付近の誰も触れることのない空気が無駄に高温になっていて、実際に人のいる高さはぬるいというようなサウナをよく見かけます。
 
また、せっかくストーブから輻射熱が出ているのに(特にガス遠赤外線ストーブ)、その輻射熱を受ける位置にベンチが配置されていないなど、勿体ない設計になっているサウナが実は多いのです。
 
ベンチレイアウトの変更だけなら簡単な木工事ですから、それほど大きな費用にはなりません。ついでに、ベンチ板の間隔を広めにとって空気の対流を改善したり、座面をはずして掃除をしやすくするような細工もやってしまいましょう。
 
そうやって工夫すれば、サウナ室が1室でも温度差入浴は実現可能です。高さによって温度がぜんぜん違うことを、複数の温度計を設置して見せるようにすれば、お客様もサウナ室内に大きな温度差があるんだということを理解するでしょう。
 
これらによって、多くの温浴施設で「ぬるめから徐々に熱さに慣らす」という入浴環境を提供できるはずです。
 
この話しもまだ続きがありますが、長くなってしまいそうなので、また続編を書くことにします。
 

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