カテゴリー「海外の温浴事情」の33件の記事

英文入浴マナー

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先日現場スタッフから、外国人のお客様とタトゥーの問題でトラブルになってしまったと報告があり、「英文の入浴マナーPOPが欲しい」と依頼されました。

たぶんネット検索すれば適当なサンプルが見つかるだろう、と思っていたのですが、探してみると有料であったり、肝心の入墨タトゥー問題やオムツ問題には触れていないものばかりで、コレと言うものが見つかりません。

入墨タトゥー問題やオムツ問題は施設によって対応の考え方が違うので、仕方ないと言えば仕方ないのですが…。

特にマナー系の掲示物は、日本語でも言葉づかいには相当気を遣うものですから、私ごときが辞書を引きながら作った英文では逆にお客様を怒らせてしまいかねません。

そこで、翻訳を仕事にしている姉(米国在住)にお願いしてみたところ、バッチリ翻訳してくれました。義兄(米国人)のチェックも入ってますので完璧です。

公衆マナーや入浴習慣は文化風習の違いによるところが大きいので、頭ごなしに禁止するのではなく、「違いをご理解いただく」というスタンスが大切だと思っています。

コピーしやすいよう、例文をテキストで置いておきますので、どうぞご活用ください。
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RULES FOR USE OF BATH AND BATHING AREA

- Remove all underwear before entering bathing area
- Sit on the provided stools and thoroughly wash and rinse yourself before getting into the tub
- Do not stand when doing the pre-bath wash and rinse as you may splash other bathers
- No soap, towels or washcloths are allowed in tub
- Do not do laundry here
- Dry yourself thoroughly before returning to the dressing room
- Diaper wearers may not use the bath or the bathing area
- People with tattoos may not use the bath or the bathing area

These rules are all an important part of our culture and we ask that you respect them.
────────────────────
(日本語原文)
大浴場および浴槽のご利用に関するお願い

-大浴場は、裸になってご利用ください。
-浴槽に入る前に、洗い場で身体を洗い流してください。
-洗い場では、他のお客さまにシャワーがかからないよう、座ってご利用ください。
-石鹸、タオル、アカスリタオルは浴槽につけないでください。
-洗濯はご遠慮ください。
-大浴場から脱衣室に戻る時は、水分をしっかりふきとってください。
-おむつを使用している方は大浴場のご利用はご遠慮ください。
-入墨・タトゥーのある方は大浴場のご利用はご遠慮ください。

これらはすべて日本のお風呂文化の重要な部分であり、どうかご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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  株式会社アクトパス 代表取締役 望月 義尚
  〒104-0061東京都中央区銀座3-11-5 第2中山ビル7階
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ヨーロッパ最大級の温浴施設(ドイツ視察最終日)

「うおー!」とか「ひょえ~」とか「ぷは~」の連続だった視察もついに最終日。

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またいったんザルツブルグに出てから、ミュンヘンへ。鉄道マニアの平岩氏が組み立てた旅程なので、複雑です。強行軍なので、ややお疲れ気味…。

 

順調にミュンヘンに到着すると、「まだ飛行機の出発時間までは少し余裕があるね。」ということで、最後の温浴施設視察へ。ミュンヘン中央駅からSバーンで小一時間。Altenerding駅で降ります。

余談ですが、ドイツの駅には改札がまったくありません。フリーで乗れます。日本のようにモノモノしい自動改札も、有人改札もないのです。でも時折車掌が検札に来るので、みんなきちんとチケットを購入しています。もし無賃乗車がバレると、罰金込みの料金を徴収されるので、車掌が来ない確率に賭ける人は少ないということなのです。さすがゲルマン民族、すごく合理的です。

向かう先は、日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパ最大級の温泉施設というふれこみのテルメ・エアディング(Therme Erding)

大きな荷物を持ったままAltenerding駅から徒歩で約10分。周りに建物がほとんどない田園風景の田舎町に忽然と巨大ドームが見えてきます。

ドームの中に入ると、意味不明に広いエントランスロビーは南国風。カフェや売店があります。

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日本でも入浴剤が発売されているクナイプ(KNEIPP)の売店も。こんなに品揃えがあったとは知りませんでした。

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受付で3時間24ユーロの入館料とレンタルタオルのデポジットを払うと、これまた巨大なロッカールームへ。男女混合のため隣でカップルが着替えているという奇妙な脱衣室から、何故かここだけが男女別のシャワーエリアを出ると、巨大な温水プールとサウナゾーンが広がります。

施設内の様子は、動画集がありましたのでぜひご覧ください。
http://www.therme-erding.tv/

大きな温泉プールの中央にガゼボがあり、裸の男女がカウンターに座って(下半身は水の中)ドリンクを飲むというコーナーもありました。南国リゾートのプールにあるのは見たことがありましたが、温泉でもそんなサービスがあるとは思いませんでした。

日本では法的に難しいのですが、現実にそういったサービスが実現していて、何の問題も起きていないとしたら、本当にそんな法律が必要なのだろうか?と考えさせられます。

施設の大きさだけでなく、サウナだけで27種類もあるということにもビックリしました。いま日本にあるサウナのバリエーションをどんなに工夫しても、1施設に27種類のサウナをつくるのは困難でしょう。

温度や湿度、内装材だけではなく、香りやデザイン、その他ありとあらゆるバリエーションがあります。ドイツ人がサウナを楽しむことにどれだけ情熱を燃やしているかが分かります。

前回のロウリュの最先端(ドイツ視察4日目の続き)でも書きましたが、ここでも、アウフグースタイムの途中で一度サウナ室を出て、泥やオリーブオイルを塗ってからまたサウナ室に戻ってアウフグースの続きをやるというイベントを実施していました。

日本では、塩やオイルをサウナ室に持ち込んで塗ることを禁止している施設がほとんどです(塩サウナを除く)。理由は臭いや衛生管理の問題(他のお客様のクレーム)からのようですが、時折塩やオイルなどを持ち込む人がいるのは、ドイツにそういったサービスがあるのを知っていたからとは思えません。

サウナで温まって汗をかきながら塩やオイル、泥、はちみつなどを使用すれば美容や健康に良いのではないか?と考えるのは自然な人の心理なのだと思います。

安易に禁止にしてしまうのではなく、施設側が主導してきちんと衛生管理する方法を考えてみるべきではないか?そう考えながら、Therme Erdingを後にしてミュンヘン空港に向かいました。

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ということで、ようやく今回でドイツ視察シリーズは最終回です。

細かいところまでは紹介しきれませんでしたが、たくさんの体験と情報を持ち帰りましたので、これからの仕事にどんどん活かして、日本の温浴ビジネスの発展に貢献したいと思っています。

では、また!(^O^)/

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ロウリュの最先端(ドイツ視察4日目の続き)

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KurMittel(クアミッテル)と巨大インハレーションを後にして、徒歩で向かった先はRupertusTherme(ルペルトゥス・テルメ)

ここも例によって、水着の温水プールゾーンと混浴サウナを組み合わせた大型温泉保養施設です。

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公園の先に見える湯けむりと外気浴用ガーデンチェア。日本ではプールでも露天風呂でも、こんなにガーデンチェアを設置していることはまずありません。ドイツ人は本当に外気浴・日光浴好きなようです。

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施設の中に入ると、最初に真っ赤っ赤なフロントでちょっと驚きます。入館料は24ユーロ。

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貴重品ロッカーはICキーです。脱衣ロッカーも同じICキーで、自分で好きなロッカーを選ぶことができる方式。日本のシステムと違うのでちょっと戸惑いますが、慣れれば合理的。さすがゲルマン民族!と思ったが、帰りがけに自分で選んだロッカーの番号を忘れていると、かなりえらいことになります。

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なぜか脱衣室手前の待合エリアに、鏡とドライヤー多数のコーナー。男女入り乱れて、ってほどのことではありませんが、男女一緒にブロータイム。これはこれで楽しいのかも。日本では見たことなし。

水着の温水プールゾーンは老若男女で結構賑わっていました。近くのKurMittelが休館だったの影響もあるのかもしれませんが。

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ここもザルツブルグが近いだけあって、「塩泉の洞窟」、「岩塩採掘坑道の蒸し風呂と地熱サウナ」など、塩をテーマにした設備があります。

混浴サウナゾーンでは、ロウリュの進化版を体験することができました。

それは露天にある定員80名近い超大型サウナでの出来事でした。

アウフグース(ロウリュ・熱波)の予定時刻になると、担当のお兄さんが2枚のドアを開け放ち、タオルを縦旋回して室内の空気をほとんど全入れ替えします。

ざっと数えても70人以上の人(しかも男女混浴)と一緒にサウナに入るのは初めての体験です。この人数にまずビックリ。

部屋の空気が50℃くらいまで下がったところで、サウナストーンにかなりの量の水をかけます。ここまではまだ普通だったのですが、また驚いたのはタオルの仰ぎ方です。基本パターンである横旋回と縦仰ぎから始まったのですが、やがて見たこともない仰ぎ方が披露されます。お兄さんも軽快なトーク(意味は分からず)をかましながら、ちょっと自慢げです。

いろいろな仰ぎ方があることに感心していると、なぜかお兄さんに促されて満員のサウナ室からぞろぞろと人が出て行きます。ただし、マイタオルは自分が座っていたところに敷いたままです。(ドイツではサウナマットは使わず、各自がマイタオルを敷いて座ります。)

私も人にならって外に出ると、お兄さんに大きな桶から塩をひとつかみ渡されました。周りの人たちはその塩を全身に塗りたくっています。そして塩を塗り終わると、またぞろぞろとサウナ室に戻っていくのです。

そして中に座ると、二回目のアウフグース(ロウリュ)タイムが再開されました。二度目であることに加え、塩を塗っているせいか大量の発汗があります。

このように、水をかけて蒸気を発生させる、タオルで仰ぐといった一連のアウフグースタイムがさらにレベルアップして、強力なパフォーマンスとサウナ効果が生まれているのです。

この後の水風呂が超爽快だったことは言うまでもありません!

今までも日本でのロウリュ普及に努めてきたつもりでおりましたが、本場に比べればまだまだ甘かった、ということを思い知らされました。

※ロウリュ導入パッケージ(導入解説DVD、サービスマニュアル、専用桶&柄杓、ロウリュ用芳香液のセット)のご購入はこちら>>>浴場市場

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しつこく塩の話(ドイツ視察4日目の続き)

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SalzZeitReiseでエキサイティングな体験をした後、またのんびり鉄道に乗って田舎の風景をながめながら、バードライヘンハル(Bad Reichenhall)に戻り、徒歩で公園の中にあるクアミッテル(温泉治療館)へ。

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ところが入館しようとすると、誰もいない。どうやら休館日のようでした。土曜日に休館するとはいい度胸ですね…ということで、クアミッテル体験はおあずけに。

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仕方ないので、バードライヘンハルにあるもう一軒の温泉施設に向かうことにして公園を通過しようとしたら、何やら巨大な建造物が。

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いったい何の建物だろう???と近くに寄ってみてまたまたビックリ仰天。

「こっ、これはもしかしてインハレーション!?」

そう、インハレーションとは、ドイツのみならずヨーロッパ全体に普及する吸引療法です。その昔、岩塩坑内に入った人達に呼吸器疾患やアレルギー症状などの改善が見られたことからその健康改善効果が研究され、塩分のエアロゾルを含んだ空気を呼吸することで治療効果があることが確認されたのです(正式な医療行為として、健康保険が適用される国もあります)。

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この巨大な建造物は、特別な木の枝を積み上げ、上から塩化物泉を流下させています。そこを通過した空気を呼吸させるための、巨大なインハレーション装置だったのです。以前見たものは数メートルの大きさでしたので、まさかこのような巨大なものがあるとは思いませんでした。

全幅500mとのことですから、戦艦ヤマトの2倍近い。この装置の周囲を歩けば、1kmの距離になります。

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みんな真剣に呼吸しながら歩いています。

人間にこんなものを作らせてしまう、塩のパワーをまざまざと思い知ることができました。

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塩のエンターテイメント(ドイツ視察4日目の続き)

 前の記事で「今回の視察の中で最大のビックリ体験」と書きましたが、ある特定のテーマに深く特化することは、それだけで面白い!ということをあらためて感じます。

話はそれますが、その昔ラスベガスにあるThe Forum Shopsという有名なショッピングセンターのテナントで、冷蔵庫に貼るマグネットばかりを集めた店を見たことがあります。The Forum ShopsはエンターテイメントをテーマにしたSCで、本当にそこにいるだけで楽しめるのですが、楽しませる手法のひとつとして、「単品突破」があるのです。

ドイツとオーストリアの国境に近いベルヒテスガーデンという町にあるSalzZeitReiseは、岩塩の採掘をする鉱山につくられたまさに「塩の単品突破」テーマパークでした。

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最初に、エントランス近くにあった休憩所。何やら黒い岩の周辺に人が集まっています。近づいてみると、岩と思ったのは大きな黒い塩の塊りです。当日は小雨が降っていたのでその湿気を吸って表面が濡れており、指にとって舐めてみると本当に塩でした。

日本でもよく真夏に店頭に氷柱を飾って客寄せをしますが、それと似た発想でしょうか。

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来場客でごった返す入口で入場料を払い、順番を待ってゲートを通過すると、まず全員に宇宙服のようなツナギを貸し出します。

そして定刻になって開いた扉の先には、坑道を移動するためのトロッコが待っています。
トロッコに座ると、小型のラジオのようなものを渡されます。同行するキャスト(?)はドイツ語で説明するので、ドイツ語の分からない外国人用に、無線機で各国語が放送されるのです。日本語チャンネルもあって、ホッとしました。

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1517年から、つまり500年も昔から現在に至るまで採掘が続けられているアリの巣のような坑道の総延長は(記憶によれば)23kmと言っていました。その採掘跡の一部が観光用に公開されているのです。

途中、高低差の大きいところを降りる時は木製の滑り台を使います。かなりのスピードが出て怖いし、すごい摩擦があります。これが全員にツナギを着せる理由でした。

坑道跡だけでなく、いろいろな設備などについても解説してくれます。

最大のハイライトは、地底湖。正確には地底湖ではないのですが、塩をとりだすために、地下に水を注入し、岩塩が溶け出した高濃度の塩水になったところで汲み上げるという方法があります。汲み上げた塩水は隣町のバードライヒェンハルの製塩所にパイプで送られるそうです。

この作業を何年も続けていると、次第に岩塩が溶け出した分が巨大な空洞となるのです。私が見たその地下の空間と塩水の湖は、体育館の何倍もある大きなものでした。

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興奮とスペクタクルの坑道探検を終えてツナギを返却すると、塩のミュージアムショップがありました。ここも塩の単品突破ショップですから楽しくて、土産をたくさん買ってしまいました。

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 日本ではこのようにして岩塩の採掘をしているところはありませんが、いろいろな鉱山や炭鉱、珪藻土の採掘などで、地底探検ができるようなところはたくさんあります。いずれそういうところに手を入れて観光施設として再び人気を集めることもできるかも知れません。

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塩にまつわる話(ドイツ視察4日目)

ドイツ視察4日目

 生命の維持には絶対欠かせないものというと、まず水や空気が思い浮かびますが、塩も生命維持には必要不可欠です。もし塩を一切摂らなかったら、(そんな実験がされたかことがあるのかどうかは知りませんが)人間は生きて行くことができません。

塩は生き物にとって重要な栄養素なのです。

肉食中心の食生活であれば、動物の体には塩分が含まれていますから塩分不足にはなりませんが、農耕がはじまり穀物中心の食生活になると、植物からはわずかな塩分しか摂れませんので、別に調味料として塩を使う必要が生じたのです。

海に囲まれている日本では、塩を海水からつくることが普通と思われていますが、近くに海のない大陸では、岩塩の採掘や塩湖から塩をつくる方法がとられています。世界的には海水から塩をつくる方が少数派のようです。

古代ローマ帝国時代には「サラリウム・アルゲントゥム(塩貨幣)」といって、当時貴重品であった塩を給料として兵士達に支給していたことがあり、英語のサラリー:salary(給料)の語源となったそうです。普段なにげなく使っているサラリーマンという言葉は塩のために働く人のこと、ということだったんですね。

…と、塩のことをいろいろ書きましたが、今回の視察は、前にも書いたように「塩と健康と温浴」というテーマで情報を集めるという目的がありました。

前回、シュツッツガルトからミュンヘン、ザルツブルグ経由で温泉保養地バードライヘンハル(Bad Reichenhall)に入ったところまで書きましたが、ザルツブルグ(ドイツ語で塩の城)というだけあって、このあたりは有名な塩の産地だそうです。

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4日目の朝、ドイツ風の朝食(パンとチーズとハムが中心ですが、これがなかなか美味)を済ませ、列車で向かったところはベルヒテスガーデンという町。

ここに岩塩の採掘跡を利用した SalzZeitReise という観光施設があるということで、見学に行ってきました。

そこまで期待していたわけではないのですが、今回の視察の中では、最大のビックリ体験でした。(続く)

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2010 ドイツ温浴施設視察3日目

ドイツ視察3日目

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 朝、シュツッツガルト駅前のホテルをチェックアウトしてから、大きな荷物だけ預かってもらい、雨の中interbad 2010の会場へ。4年前に来た時はデュッセルドルフの会場でしたが、今回はメッセ。

interbadというのは、温浴(お風呂ではなくプール、サウナ、スパ)をテーマにした世界最大級の展示会で、ドイツで二年に一度開催されています。

日本でも温浴関連の展示会が増えてきましたが、スケールでは比較になりません。世界の温浴マーケットの大きさを感じることができます。

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違うのはスケールだけではありません。温浴というテーマを深く追求するという点でも、日本はまだまだ遅れている部分がたくさんあることを思い知らされます。

少し写真を撮りましたので、ご覧ください。

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 上の写真は、大手サウナ設備メーカーKLAFS社の展示ブースです。サウナの中にアロマを加えることは当たり前になっています。サウナベンチには座り心地が良いように絶妙なカーブがついています。これらも、日本ではまだまだ一般的にはなっていません。

下の写真は、同じくKLAFS社のブースにあった、音と香りと光と揺れによるヒーリング効果を追求した設備。どうやって商用化するのかは分かりませんが…。(モデルが私でスミマセン)

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他メーカーのサウナストーブで面白いものがありました。仰々しい仕掛けですが、自動ロウリュ装置です。ロウリュ(ドイツではアウフグースと呼びます)も、もはや常識です。

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下の写真はおしゃれなオブジェかと思ったら、インハレーション(吸引療法)設備でした。インハレーションによる健康改善効果についても、ヨーロッパではかなり研究が進んでいます。

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おぉ、アヒル(RubberDuck)の種類がこんなに!さすが!

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という感じで、大いに刺激と感銘を受けた展示会だったのでした。

展示会場を後にすると、午後はひたすら移動。ミュンヘン、ザルツブルグ経由で温泉保養地バードライヘンハル(Bad Reichenhall)へ向かう。(続く)

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ドイツ視察2日目(続きの続き)

実は、SchwabenQuellenで、1枚だけ施設内部の写真を撮りました。

といって期待させておいてすみませんが、混浴サウナの写真ではありません。脱衣ロッカーにあった機械の写真です。

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温浴施設をよく知っている方なら分かると思いますが、フロントで入館受付時にロッカーキーを渡す方式の場合、2人続けて連続番号を渡すということをしません。狭いロッカールームで着替える人が隣り合わせのロッカーを使うと、使いづらいからです。少し離れた番号のロッカーキーを渡します。

それでも、混雑時や風呂あがりの人と丁度はち合わせてしまう時など、狭苦しい思いをすることも少なくありません。中には「キーの渡し方が悪い!」とクレームを言うお客様もいます。

この問題の解決策は以前から模索されているのですが、なかなか決定打がありません。

ドイツではこの問題をどうしているのかと思っていたのですが、やっぱりいろいろ考えているようです。

このSchwabenQuellenでは、ロッカー室に入ってから自分で好きなエリアに進み、そこで機械を使ってICキーに自分のロッカー番号を割り当ててもらう方式でした。おそらく、なるべく隣り合わせのロッカーが使用中にならないようにプログラミングされているものと思われます。

しかし、初めての利用でしかも外国人の我々にとっては、ちょっと分かりづらいシステムでした。

この問題をすっきり解決できたら、ノーベル賞(?)ものなんですが。

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ドイツ視察2日目(続き)

シュウェービッシュハル(Schwabisch Hall)から列車でシュツットガルト(Stuttgart Hbf)に戻り、ホテルにチェックイン。

そのあとSchwabenQuellenへ。

ここはドイツでも大きい都市型の温浴施設で、日本で例えると、横浜あたりの大型温浴施設のような存在ではないかと思います。

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なぜか入口に仏像が置かれています。施設内にも和風のコーナーがあって、壁に漢字で「健康」とか「幸福」とか書かれています。オーナーが日本びいきなのかも知れません。(笑)

いったいいくつのサウナがあるのかよく分からないくらいで、ウロウロしているうちにかえって疲れてしまったような…。

途中、ちょうどアウフグースをするところのサウナがあったので参加したところ、新しいタオルの仰ぎ方を2通りも発見!(これをどうやってみなさんにお伝えするか、思案中です。)

客層は若年~熟年のカップルが中心。なぜカップルで混浴サウナに行くのか?まだドイツ人の気持ちがよく理解できずにいます。

施設内の写真は残念ながら撮れませんでした。捕まりたくないので。

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2010 ドイツ温浴施設視察2日目 

ドイツ視察2日目

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 ドイツの町並みはデザインに一貫性があり、自然と融和してどこに行っても美しいことに感嘆しています。景観条例のようなものが厳しくあるのか?それとも人々の美意識が軒並み高いのか…。見習いたいものです。

 まず泊まったRinghotel Hohenloheに併設されている温浴施設(プール&サウナ)SOLEBAD Schwabisch Hallを視察&体験。

ドイツと日本の温浴施設のシステムには大きな違いがありますが、今回は2回目だったので、そんなに驚くこともなく、じっくり観察してきました。

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まずロッカー。床から30センチ上げたところにロッカーが設置されています。これは単純に使いやすい。この写真ではフラットですが、台がロッカーよりも前にせり出しているところもあります。そうすると、ちょっと物を置いたり、足をかけたりといった使い方もできてなお便利です。

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そしてタオル。ホテルゲスト用のタオルは脱衣室から浴室に向かうところに積み上げられています。日帰り客は各自マイバスタオルを持参です。バスタオルとサウナ用の2種があり、サウナ室にはサウナマットが敷かれていません。各自が大きなタオルを敷いてそこに座るので、サウナのベンチが汗で濡れることがなく非常に清潔です。

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浴室内では各自がタオルを持ちバスローブを着用しているので、浴室の床は基本的にドライで清潔です。お湯を多用する日本の温浴施設で同じようにするのは難しいかも知れませんが…。

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浴室内にバーブティのサービスがありました。日本だと冷水機を設置することが多いのですが、こちらの方がイニシャルコストが抑えられ、満足度も高いと思われます。

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サウナでのロウリュ(サウナ内で水蒸気を発生させること。ドイツではアウフグースと言います。)は当たり前になっており、さらに様々な工夫があります。そのひとつが、この写真にあるようにサウナストーブの上に鍋を吊る方法です。銅鍋の中には水とバーブが入っており、サウナ室はほどよい湿度と香りが保たれています。ロウリュの導入というと、設備的にどう対応するかという議論になることが多いですが、本来の目的が分かっていればいろいろな方法があるということですね。

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 そしてこれが今回の視察の最大の目的であるHaller Salzgrotten。簡単に言うと、床壁天井すべてが塩に囲まれていて、ほどよく加湿された部屋です。塩分を含んだ空気は、呼吸器をはじめ、人体の健康状態に良い影響を与えると言われています。

塩は錆の問題などもあるので扱いが簡単ではありませんが、今回は担当者のMarcus Durr氏にいろいろとヒアリングさせてもらい、技術的な疑問も解消できそうです。

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(書きかけなので、続く。)
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